桜とお花見の歴史や文化について知ろう!日本だけでなく世界各国の桜事情も紹介!

こんにちは!春が近づいてきましたね。みなさんは桜が好きですか?

 

私は大好きです。桜は日本の国花として有名で、春になると全国各地で美しい花を咲かせます。でも、桜は日本だけのものではありません。実は世界中にさまざまな種類の桜があります。今回は、桜とお花見の歴史や文化について、日本だけでなく世界各国の桜事情も紹介します。

 

トピック1:桜の起源と日本での歴史

まずは、桜がどこから来たのか、そして日本でどういう風に愛されてきたのかを見てみましょう。

桜の起源

桜はバラ科サクラ属(またはスモモ属)に属する落葉広葉樹で、北半球温帯に約100種が自生しています 。その中でも最も多く栽培されている品種が「ソメイヨシノ」です。ソメイヨシノエドヒガンとオオシマザクラという二つの野生種が交雑して生まれた園芸品種で、江戸時代後期に東京・染井村(現在の豊島区駒込)で開発されました 。

 

では、野生種の桜はどこから来たのでしょうか?実はこれに関しては諸説ありますが、一つ有力な説では、数千万年前にネパール・ヒマラヤ地方で山桜が誕生し 、そこから中国や朝鮮半島を経由して日本へ渡ってきたと言われています 。その後氷河期や気候変動などを乗り越えて進化し分化した結果、現在見られるような多様な品種が形成されました 。

日本での歴史

日本では古代から春を告げる花木として親しまれてきました。最古の記録では『古事記』(712年)に「木花開耶姫」という女神が登場し 、「富士山から花を撒いた」という伝説が残っています 。また『万葉集』(759年)や『古今和歌集』(905年)などでも多く詠まれています。

 

平安時代以降、「上巳(じょうし)」という厄払いや無病息災を祈る儀式や行事に用いられるようになりました 。当時は桃や梅が主流でしたが、日本人独自の美意識から桜を愛でる文化が生まれました 。また、ヤマザクラエドヒガンなどの野生種から栽培品種も開発され、庭園や寺社に植えられるようになりました 。

 

鎌倉時代以降は武士の間でも桜が重視されるようになり、歌舞伎や浮世絵などの芸術作品にも多く登場しました 。江戸時代には庶民の間でも花見が大流行し、江戸幕府は全国各地に桜を植えさせました 。明治時代以降は西洋文化の影響を受けて花見を祝宴とする風習が定着し、また学校や公園などにも多く植えられるようになりました 。

 

現在では桜は日本の国花として誇りと愛情を持って親しまれています。毎年春になると気象庁やテレビ局が開花予想や開花宣言を発表し、全国各地でお祭りやイベントが開催されます。また海外でも日本文化の象徴として人気が高く、世界各国で桜祭りが行われています。

 

トピック2:お花見の歴史と文化

次に、お花見の歴史と文化について見てみましょう。

お花見の起源

お花見という言葉は平安時代から使われていましたが、当時は主に貴族たちが行っていた優雅な趣味でした 。その後鎌倉時代以降は武士たちも参加するようになり、さらに江戸時代以降は庶民たちも楽しむようになりました 。特に江戸幕府8代将軍・徳川吉宗は「享保の改革」で「上野山内一円」(現在の上野公園)を開放して桜を植えさせ、「一般市民も自由に花見を楽しめるようにした」という逸話が残っています 。

 

明治時代以降は西洋文化の影響を受けて花見を祝宴とする風習が定着し、また学校や公園などにも多く植えられるようになりました 。現在では桜の開花時期に合わせて、家族や友人、会社の同僚などと一緒にお弁当やお酒を持って出かけて楽しみます 。また夜桜やライトアップされた桜も人気があります 。

 

お花見の文化

お花見にはさまざまな文化があります。例えば以下のようなものが挙げられます。

  • 花より団子:桜の花よりも食べ物や飲み物を楽しむことを意味する言葉です。江戸時代から使われている俗語で、庶民的な花見の姿勢を表しています。
  • 花見酒:桜の下で飲むお酒のことです。日本酒やビールなどが一般的ですが、最近ではワインやカクテルなども人気です。また桜餅や桜茶など、桜を使った食べ物や飲み物もあります。
  • 花吹雪:散り始めた桜の花びらが風に乗って舞う様子です。散り際の美しさを表現する言葉で、日本人独自の感性を反映しています。
  • 花筏:川面に流れる散った桜の花びらです。水面に浮かぶ白やピンク色の花びらはまるで筏(いかだ)のように見えます。日本画や浮世絵などでも描かれています。

トピック3:世界各国の桜事情

最後に、世界各国でどんな種類の桜が咲いているのか、そしてどんな風に楽しまれているのかを見てみましょう。

中国

中国は桜の原産地の一つで、約40種が自生しています 。その中でも最も有名なのが「西湖桜」です。西湖桜はヤマザクラとミザクラという二つの野生種が交雑して生まれた園芸品種で、浙江省杭州市にある西湖周辺で栽培されています 。西湖桜は白やピンク色の大きな花を咲かせ、3月から4月にかけて見頃を迎えます。西湖では毎年「西湖桜祭り」が開催され、多くの観光客が訪れます 。

韓国

韓国では日本から持ち込まれたソメイヨシノオオシマザクラなどが主に栽培されています 。また韓国独自の品種として「王宮桜」や「高麗山桜」などもあります 。王宮桜は白色から淡紅色の花を咲かせ、4月上旬から中旬にかけて見頃を迎えます。高麗山桜は淡紅色から濃紅色の花を咲かせ、4月下旬から5月上旬にかけて見頃を迎えます。韓国では毎年「全州華厳寺花祭り」や「晋州櫻花祭り」など多くの桜祭りが行われます 。

アメリ

アメリカでは日本から寄贈されたソメイヨシノやカンザンなどが主に栽培されています 。特に有名なのは首都・ワシントンD.C.にあるポトマック川沿いの「ティダル・ベイスン」という場所です。ここには1912年に日本政府から贈られた3000本以上のソメイヨシノが植えられており、3月下旬から4月上旬にかけて見頃を迎えます。この時期には毎年「全米桜祭り」が開催され、パレードやコンサートなどさまざまなイベントが行われます 。

トピック4:これからも楽しめるようにするために

最後に、これからも美しい桜を楽しめるようにするために私たちができることを考えてみましょう。

環境保護への取り組み

気候変動や環境汚染などは、桜だけでなくすべての生き物や自然に影響を与えています。桜の開花時期や花持ちも変化していると言われています 。私たちは地球温暖化や環境破壊を防ぐために、エコな生活を心がけたり、リサイクルや節電などの取り組みをしたりする必要があります。

桜の保護と育成への取り組み

桜は人間の手によって栽培されてきましたが、同時に人間の手によって失われてきました。戦争や開発などで多くの桜が伐採されたり、移植されたりしました 。また遺伝的多様性が低いソメイヨシノは病害虫に弱く、老朽化も進んでいます 。私たちは桜を守るために、植樹や剪定などの管理を行ったり、野生種や在来種などの多様な品種を育成したりする必要があります。